飲食店をやめたいと感じる理由とは?転職活動の進め方も解説
飲食店で働くことにやりがいを感じていても、労働時間が長かったり体力が必要だったりで不満に思うこともあるでしょう。
今後の働き方について考えた結果、他の仕事に転職したほうが生活が豊かになるという答えに辿り着くことも珍しくありません。
実際のところ、飲食店で働く人はどのような不満からやめたいと感じているのでしょうか。
本記事では、飲食店をやめたいと感じる理由や飲食店をやめるリスク、退職時の注意点を解説します。
飲食店をやめる理由を明確にして退職したい人は、ぜひ参考にしてください。
目次
飲食業をやめたいと感じる理由
飲食業をやめたいと感じる理由は、人それぞれです。
しかし飲食業は人手不足で不規則な働き方をするため、身体的・精神的ストレスが大きい傾向にあります。
ここで、飲食業をやめたいと感じる7つの理由を見ていきましょう。
労働時間が長い
飲食業は労働時間が長いのが大きなデメリットです。
店舗によっては早朝から仕込みや準備が始まり、夜遅くまで営業しています。
責任者や調理スタッフ、スキルが高いフロアスタッフなどは、できる仕事が多いためとくに労働時間が長くなるでしょう。
頼られるのは嬉しい半面、労働時間が長いと仕事ばかりの生活になって家族や友人との時間を確保しにくくなるのが懸念点です。
プライベートの時間もほしいとなれば、飲食店はやめたいと感じるようになるでしょう。
生活スタイルに合わない
生活スタイルに合わないのも、飲食業をやめたいと感じる理由の一つです。
飲食業は早朝から夜中まで営業しているため、日中だけの勤務だけではありません。
健康的で独身であれば、時間帯問わず働けるといえるかもしれませんが、体調やライフスタイルに変化があれば柔軟に対応しにくくなります。
とくに夜勤は身体的に負担の大きい仕事です。
本来であれば眠っている時間帯に体を動かすため、健康的ではありません。
無理な労働を続けていれば過労で倒れたり病気になったりするおそれもあります。
また年齢的な問題で、飲食業で働くのが難しいと感じることもあるでしょう。
生活スタイルの変化に対応してくれる企業であれば働き続けられますが、働く側が妥協しないといけない場合は転職を考えるのも選択肢の一つです。
慢性的な人手不足
慢性的な人手不足の影響で、飲食業をやめたいと感じる人は多くいます。
求人を出しては採用するも、長続きする人が少なく、常に人手不足な状態です。
人手不足な状態が続くとお店にいるスタッフ1人ひとりの負担が増えるため、大きなストレスへとなりえます。
とくに困るのが急な欠勤です。
人手が多ければ出勤率は上がりますが、スタッフの数が限られていると誰が出勤するか議論されます。
そのため体調不良であっても仕事を休みにくい、連休の申請がしにくいなどの不満があふれるようになります。
人手不足が原因で業務量が増えることに不満がある場合は、働く環境が整っている企業に転職するのも検討してみるとよいでしょう。
連休がとれない
飲食業は連休がとりにくい業種です。
基本的に土日祝日や年末年始も営業しているため、週末や長期休暇に休みをとるのは難しいでしょう。
世間一般的な休みに連休をとれなければ、家族や友人と都合を合わせて遠出したり旅行したりすることができません。
繁忙期の場合は平日であっても連休をとるのが難しいため、希望するタイミングで取得できないのは飲食業ならではのデメリットです。
ただし飲食業が閑散期であればどのホテルや観光スポットも閑散期であることが多いので、お得に旅行やお出かけができる場合があります。
給料が安い
他業種に比べて飲食業は、給料が安い傾向にあります。
給与体系が整っていないことが原因で、労働やスキルに見合わない給料が支払われているのです。
長年務めていたり資格を持っていたりしていたとしても、十分に評価されないことのほうが多い傾向にあります。
人は対価を求めて働いているため、見合わない給料をもらい続ければモチベーションが下がり、結果企業全体にとって良くない状況になります。
給料という形で評価されないとなれば、飲食業をやめたくなるでしょう。
体力が必要
健康的で若い頃は苦に感じないかもしれませんが、飲食業は体力勝負です。
勤務中は立ちっぱなしが当たり前だったり、重たい荷物を持ち運んだりと、かなり体力を必要とします。
肉体的に追い詰められれば筋肉痛やぎっくり腰になることもあるので、決して軽視できません。
体力や腕力に自信がない場合は、日々の業務が苦痛になることでしょう。
また飲食業のなかにはヒールや革靴、和服など指定されることもあります。
これらは慣れていないと足腰に負担がかかるので、より疲れが溜まりやすくなるでしょう。
収入が安定しない
収入が安定しないのも、飲食業をやめたいと感じる理由です。
飲食業は景気や社会情勢などの影響を受けやすいため、繁忙期と閑散期の差が激しい特徴があります。
近年ではコロナ禍で大打撃を受け、多くの飲食店は閉店を余儀なくされたりスタッフを減らして営業したりしていました。
来店者数が減少すると、必然的にスタッフの勤務日数や労働時間は減らされるため、月によって収入が変動することも少なくありません。
毎月決まった給料にプラスしてインセンティブが入る仕組みがよい場合は、飲食業以外の仕事に就くのがおすすめです。
飲食業界をやめたほうが良い人の特徴
人には何事にも合う合わないがあります。
仕事もその一つです。
飲食業界で働いてきたものの、次のような心境になっている場合はやめたほうが自分のためかもしれません。
- キャリアアップして給料を上げたい
- 好きなことを仕事にしたい
- 土日祝日に休みをとりたい
- 他業種に挑戦したい
上記の特徴に当てはまる人は、飲食業界をやめて心機一転するのがおすすめです。
飲食業で培った経験やスキルは、他業種でも活かせます。
今よりもライフワークバランスをとりたい、やりがいのある仕事をしたいと感じている人は、新しい環境に身をおくのもよいでしょう。
飲食店をやめるリスク
ここでは、飲食店をやめるリスクについて解説します。
退職したら終わりではなく、転職後のことも視野に入れて行動しなければ後悔するかもしれません。
起こりうるリスクをあらかじめ把握し、しっかり対策していきましょう。
思っていた仕事内容と違う
キャリアアップを目的に転職したものの、実際に働いてから思っていた仕事内容と違ったとなるケースはよくあります。
求人や面接時には企業にとって良いことしか共有されていないため、入社してから現実を見て後悔することも少なくありません。
結果、目指していたキャリアアップができず、やりがいのない日々を送る人も一定数います。
転職する際は、しっかりリサーチしてから企業を見極めて面接に挑むことが重要です。
入社前と後でギャップが生まれないように、面接時にはきちんと業務内容を確認しましょう。
人間関係を1から作る必要がある
退職して転職すると、新しい職場で1から人間関係を築き上げる必要があります。
職場の人間関係やホームページや面接時にはわからず、働きはじめてしばらく経ってから見えてくるものです。
もし新しい職場の人間関係が悪かった場合、飲食店を退職したことを後悔するかもしれません。
どの業界・職場にも自分とは合わない人がいるものです。
割り切って接していかなければ、業務に支障をきたすでしょう。
人間関係を築き上げるには、まず自分が頑張らなくてはなりません。
全ての職場がアットホームというわけではないので、自分から少しずつ距離を縮めていってみましょう。
転職先の会社・社風に馴染めない
転職先の会社や社風に馴染めないリスクがあるのも懸念点です。
自分の性格と社内の人の相性が合えば、そこまで問題視することはありません。
しかし社風は入社してみないとわからないため、入ってから「合わない」「馴染めない」と感じる人も少なくないのです。
人と話すのが好きな人は、物静かな職場は落ち着かないでしょう。
逆に他人と常に一緒にいるのが苦痛に感じる場合は、和気あいあいとした職場は窮屈に感じるかもしれません。
入社後に後悔しないためにも、可能であれば社内見学をさせてもらいましょう。
職場の様子や社員と会話する機会を得るのもおすすめです。
飲食業を退職する際の注意点
飲食業を退職する際は、3つの注意点を押さえておきましょう。
ここで紹介する注意点をしっかり押さえれば、円満に退職しやすくなります。
勢いでやめるのではなく、計画性を持って行動するようにしましょう。
注意点①退職の意向は1か月前に伝える
飲食店をやめることを決めたら、退職希望日の1か月前に伝えるようにしましょう。
2週間前までに伝えたら法律上問題ありませんが、余裕を持って1か月前に伝えるのがおすすめです。
優良なスタッフであれば仕事の引き継ぎや代わりとなる人を探す手間がかかるため、企業側も時間を必要としています。
余裕を持って伝えておけば人材確保や引き継ぎに時間を割くことができ、お互いにとって良好な関係のまま退職できるでしょう。
注意点②繁忙期は避ける
飲食店をやめる場合は、極力繁忙期は避けて退職するようにしましょう。
繁忙期は顧客が多数訪れるので、人手不足になってしまっては十分なサービスを提供できなくなります。
また繁忙期であってもサービスの質を維持する必要があるため、多くの場合は現場に慣れているスタッフに対応してほしいと考えています。
優良なスタッフが繁忙期にやめてしまえば、企業やお店にとって痛手となるだけではなく、一緒に働くスタッフのモチベーションも下げてしまいかねません。
お世話になった飲食店に迷惑をかけないためにも、退職するタイミングには配慮しましょう。
注意点③引き止められるケースが多い
飲食業は慢性的な人手不足のため、退職したい旨を伝えると引き止められるケースがあります。
スタッフが1人やめるだけでも企業やお店にとっては大きな痛手になるので、できれば引き止めたいと考えているのです。
そのため、いくつか条件を出されることがあります。
- 正社員からパートに
- アルバイトから正社員に
- 給料を上げる
- 労働環境の改善
上記のように、手放したくない人材であれば好条件を提示してくることも少なくありません。
もし条件次第では働き続ける気持ちがあるのであれば、その旨も伝えるようにしましょう。
飲食店をやめて再出発しよう
飲食点は労働時間が長かったり連休がとれなかったりと、何かとデメリットな部分がたくさんあります。
仕事にやりがいを感じていても、人には限界があるものです。
身体的・精神的にストレスを抱えていたり、今後の働き方について考え直したりした際に飲食店をやめたいと感じたら、転職を考えてみましょう。
勤めてきた飲食店を退職する際は、やめるリスクや退職時の注意点も押さえておくことが大切です。
前もってポイントを押さえておけば、円満に退職できて気持ちよく再出発しましょう。